入管審査官からの電話確認について:自宅や勤務先に連絡が来る確率と適切な対応策#

日本の出入国在留管理庁(入管)に在留資格の申請(認定、変更、更新)を行った後、許可・不許可の結果が出るまでの審査期間中に、審査官から電話がかかってくることがあります。これを一般的に「電話実態調査」や「電話確認」と呼びます。

申請者にとっては、いつ電話が来るのか、どのようなことを聞かれるのかといった不安は尽きないものです。ここでは、審査官から電話連絡が来る確率、その背景にある意図、そして万が一電話が来た際に慌てないための具体的な対策について、客観的な視点から詳細に解説します。

電話確認が行われる確率と背景#

まず理解しておきたいのは、全ての申請に対して電話確認が行われるわけではないという点です。統計的な確率は公表されていませんが、一般的には書類の内容だけで審査の要件を満たしていると判断できる場合、電話確認は省略されます。

しかし、以下のようなケースでは、電話による事実確認が行われる確率が高まるとされています。

  1. 提出書類に不整合がある場合: 過去の申請内容と今回の申請内容に矛盾がある、または提出された資料間で数字や日付が食い違っている場合です。
  2. 信憑性が疑われる場合: 偽装結婚や不法就労の可能性が疑われるような状況(例:夫婦の年齢差が著しく大きい、交際期間が極端に短い、勤務先の実態が不明瞭など)です。
  3. 新規設立の会社や個人の場合: 就労ビザにおいて、カテゴリー3や4に分類されるような中小企業や新設法人の場合、事業所が実在し、正しく運営されているかを確認するために電話が来ることがあります。

勤務先への電話確認(就労ビザの場合)#

就労系の在留資格申請において、勤務先に電話がかかってくる主な目的は、「申請人が実際に在籍しているか(または採用予定か)」および「申請内容通りの業務に従事しているか」の確認です。

よくある質問内容#

審査官は、会社の代表電話や担当者直通電話に連絡を入れます。主に人事担当者や代表者が対応することになりますが、以下のような点が確認されます。

  • 在籍確認: 「○○さんという方は在籍していますか?」という基本的な確認です。
  • 業務内容: 「普段どのような仕事をしていますか?」「現場作業とデスクワークの比率はどのくらいですか?」など、申請された「技術・人文知識・国際業務」などの資格該当性と実際の業務が一致しているかを確認します。
  • 給与・待遇: 雇用契約書に記載された給与額や勤務時間と相違がないかを確認します。

注意すべきリスク#

最も危険なケースは、電話を受けた従業員が申請者のことを把握していない場合です。例えば、まだ入社前の段階で認定証明書交付申請を行っている際、電話を受けた受付担当者が「そのような者はおりません」と答えてしまうと、虚偽申請とみなされ不許可になるリスクがあります。社内での情報共有が極めて重要です。

自宅への電話確認(配偶者ビザの場合)#

日本人配偶者等や永住者の配偶者等のビザ申請において、審査官が最も注視するのは「婚姻の実態」です。偽装結婚を防ぐため、非常にプライベートな質問がなされることもあります。

確認のタイミングと対象#

電話は申請人(外国人本人)にかかってくることもあれば、日本人配偶者にかかってくることもあります。また、実家の親族に連絡が行くケースも稀に存在します。時間帯は入管の開庁時間内(平日9時〜17時頃)が一般的ですが、事前予告はなく突然かかってきます。

具体的で詳細な質問#

審査官は、夫婦が本当に同居し、生計を共にしているかを確認するために、以下のような細かい質問を投げかけることがあります。

  • 「昨日の夕飯は何を食べましたか?」
  • 「相手の誕生日はいつですか?プレゼントは何をあげましたか?」
  • 「自宅の間取りを説明してください。カーテンの色は何色ですか?」
  • 「相手の趣味は何ですか?」
  • 「最後に二人で出かけたのはいつ、どこですか?」

これらの質問に対し、夫婦それぞれの回答に大きな食い違いがあると、婚姻の信実性が疑われることになります。

電話に出られなかった場合の対応#

仕事中や移動中など、どうしても電話に出られないことはあります。一度電話に出られなかったからといって、即座に不許可になるわけではありません。

着信履歴への対応#

入管からの電話であると分かった場合(市外局番や番号検索などで判明した場合)、可能な限り速やかに折り返しの電話を入れることが推奨されます。その際、以下の情報を伝えます。

  • 申請受付番号(申請時に渡される番号)
  • 申請人の氏名
  • 「先ほどお電話をいただいたようですが、折り返しました」という旨

放置しておくと、審査官は「連絡が取れない」「実態がない」と判断し、審査に悪影響を及ぼす可能性があります。また、留守番電話設定をしておき、メッセージを残してもらえるようにすることも有効です。

突然の「実地調査」の可能性#

電話確認だけでなく、審査官が直接自宅や勤務先を訪問する「実地調査」が行われることもあります。これは事前の電話連絡なしに行われることが多く、玄関先に靴が並んでいるか、部屋に二人の生活用品(歯ブラシや衣類など)があるかなどを目視で確認されます。電話確認よりも確率は低いですが、疑義が高い案件では実施される可能性があることを認識しておく必要があります。

まとめ#

入管審査官からの電話確認は、申請内容の真実性を確かめるための正当な審査プロセスです。やましいことがなければ恐れる必要はありませんが、不意の連絡に動揺して誤った回答をしてしまうことは避けるべきです。

重要なのは「申請書類の内容と事実を一致させること」と「関係者(配偶者や勤務先)への周知」です。特に勤務先には、入管から電話が来る可能性がある旨を事前に伝え、スムーズに取り次げる体制を整えておくことが、無用なトラブルを防ぐための最良の対策となります。誠実かつ正確な対応を心がけることが、許可への近道です。


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