高度人材ポイント制度における「試験合格」の有効期限について#

日本の高度人材ポイント制度を利用して在留資格の取得や変更を検討する際、ポイント計算表の各項目について詳細な理解が求められます。特に、専門的な知識や能力を証明する項目の一つである「試験合格」による加算(5点)に関して、「一度合格した試験は、何年前のものでもポイントとして認められるのか」という疑問が寄せられることがあります。

この記事では、高度人材ポイント制度における「試験合格」の有効期限に関する考え方と、申請時に留意すべき点について、客観的な情報に基づいて詳しく解説します。

原則的な考え方:試験自体の有効性が基準となります#

結論から述べると、高度人材ポイント制度のポイント計算において、「試験合格」の項目で加算を得る場合、その合格した試験や資格自体に有効期限が設定されていない限り、過去に取得したものであってもポイントの対象となります。

出入国在留管理庁が公表しているポイント計算のルールでは、「試験合格」のポイントについて、合格からの経過年数による制限は設けられていません。これは、「学歴」の項目で取得した学位が年数の経過によって無効にならないのと同じ考え方です。

このポイント加算の対象となるのは、「法務大臣が告示で定める情報処理技術に関する試験に合格し、又は法務大臣が告示で定める情報処理技術に関する資格を保有していること」と規定されています。具体的には、日本の情報処理推進機構(IPA)が実施する以下のような国家試験などが該当します。

  • 基本情報技術者試験
  • 応用情報技術者試験
  • ITストラテジスト試験
  • システムアーキテクト試験
  • プロジェクトマネージャ試験
  • ネットワークスペシャリスト試験
  • データベーススペシャリスト試験
  • エンベデッドシステムスペシャリスト試験
  • ITサービスマネージャ試験
  • システム監査技術者試験

これらの日本の国家試験は、一度合格すれば生涯有効な資格です。したがって、例えば10年前に応用情報技術者試験に合格していたとしても、その事実は申請時点でも有効であり、ポイント加算の対象として認められるのが原則です。

「試験合格」ポイントを申請する際の重要事項#

原則として有効期限はないものの、実際に申請を行う際には、いくつかの重要な点に注意を払う必要があります。

1. ポイント計算の基準時点#

高度人材ポイントは、在留資格認定証明書交付申請時または在留資格変更許可申請時の状況に基づいて計算・評価されます。したがって、過去に試験に合格したという事実が、申請を行う時点で客観的に証明できることが不可欠です。

2. 試験や資格自体の有効期限の確認#

加算対象となる試験の中には、海外の資格も含まれています。これらの資格の中には、定期的な更新や継続教育(Continuing Professional Education, CPE)が義務付けられており、それを怠ると資格が失効・停止となる場合があります。もし保有する資格に有効期限や更新制度がある場合は、申請時点でその資格が「有効(Active)」な状態であることを証明する必要があります。失効している場合は、ポイントとして認められません。

3. 対象となる試験リストの確認#

ポイント加算の対象となる試験や資格は、法務省の告示によって定められています。このリストは変更される可能性があります。過去には対象だった試験が、制度改正によって対象外になるというケースも理論上は考えられます。そのため、申請を準備する段階で、必ず出入国在留管理庁のウェブサイトで最新の対象試験リストを確認することが重要です。

4. 証明書類の準備#

試験に合格したことを証明するため、申請時には合格証書や資格証明書の写しを提出する必要があります。もし合格証書を紛失してしまった場合は、試験の実施団体に連絡し、合格証明書の再発行やそれに代わる書類の発行を依頼しなければなりません。再発行には時間がかかる場合があるため、早めに準備を進めることが賢明です。書類が日本語または英語以外で作成されている場合は、原則として日本語または英語の翻訳を添付する必要があります。

まとめ#

高度人材ポイント制度における「試験合格」による加算は、その試験や資格自体に有効期限がない限り、何年前に合格したものであっても原則として認められます。日本の情報処理技術者試験のような生涯有効な国家資格であれば、過去の合格実績をポイントとして活用できます。

ただし、申請が受理され、適切に評価されるためには、以下の点を確実に実行することが重要です。

  • 申請時点で、保有する資格が有効な状態であることを確認する。
  • 申請準備の段階で、出入国在留管理庁のウェブサイトにて最新の対象試験リストを確認する。
  • 合格を証明する公式な書類(合格証書など)を準備し、必要に応じて再発行手続きを行う。

これらの点を踏まえ、正確な情報に基づいて申請準備を進めることが、円滑な手続きの鍵となります。


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